孤高の日本茶インストラクター、大西です。
今日は花粉症とお茶の話です。
花粉症。
できることなら聞きたくない単語なんですが、春や秋に必ずと言って耳にする言葉です。
人それぞれ反応するアレルギーの種類は異なりますが、抜本的な解決にはならずに、みなさん、毎年頭を悩ませているのではないでしょうか。
ちなみに僕も花粉症で悩んでいるひとりです。種類は「イネ花粉」
秋の稲刈りの時期、目と鼻が大変なことになってしまいます。
そんな僕がここ数年で花粉症が和らいだなと感じたものをご紹介します。
花粉症と付き合いが長い方は、その対処法をご存知かと思いますが、日本茶インストラクターとして手前味噌で恐縮ですが、同じ花粉症持ちの仲間として、今年の花粉症予防の情報としてお役に立てば幸いです。
抗酸化作用について → https://singucha.com/component-antioxidant-effect/
メチル化カテキン
お茶に含まれている「カテキン」という成分を聞いたことはありますか。
「カテキン」には抗酸化作用をはじめとする様々な効果効能が報告されており、近年、医学や化学の分野から注目されている成分です。
そのカテキンの中でも「メチル化カテキン」と呼ばれる成分が、花粉症やアレルギー反応に対してとても有効に働くという報告がされました。
メチル化カテキンとは、いくつか種類がある「カテキン」のうちの1つが変化したものです。
その変化したメチル化カテキンが、アレルギー反応をおこさせる物質をおさえる効果があるという事です。
べにふうき
このアレルギー反応に有効なメチル化カテキンですが、ある種類のお茶に多く含まれていることが分かりました。
それが「べにふうき」と呼ばれる品種のお茶です。
お茶にも種類や品種というものがあって、「べにふうき」や「べにふじ」「べにほまれ」と呼ばれる品種にメチル化カテキンは多く含まれていることが分かっています。
この「べにふうき」や「べにふじ」ですが、主に紅茶用に作られた品種です。
日本では紅茶の生産が少ないため、そもそもべにふうき自体がたくさんあるわけではなく、まだまだ希少なものです。花粉症に効果があるということが知られてからは、少しずつですが「べにふうき」を植えて、生産量を増やす農家さんも現れてきました。
紅茶用の品種なら、紅茶を飲めば?ということになるのですが、茶摘みしたあとの製造工程で緑茶と紅茶に分かれていく際、紅茶にするとメチル化カテキンは別の成分に変化して無くなってしまうので、緑茶として製造しなければその効果がないのです。
※ メチル化カテキンは台湾の凍頂烏龍茶にも含まれています。烏龍茶に詳しい方でアレルギーにお悩みの方は、凍頂烏龍茶を飲むのがいいかもしれませんね。
日本茶の種類についてはこちらをどうぞ → https://singucha.com/japanese-tea-type/
飲み方
べにふうきの飲み方ですが、よく販売されているのは粉末状の商品か、ティーバッグタイプの商品が見られます。
飲み方としては、ティーバッグタイプでしたら麦茶のようにグラグラと煮だす感じで作ります。
粉末状のものでしたら、お湯で溶いて飲むのが一般的な飲み方かと思います。
ただ、個人的な感想にはなりますが、まあまあ渋いです(苦笑)
もともとカテキンには渋み成分が含まれており、その影響もあってか、いわゆる煎茶のような香りや味ではなく、全面的に渋みを感じるかもしれません。あくまでも個人的な感想ですので、そのままでおいしく感じる方ももちろんいらっしゃるとは思います。
お茶屋さんは飲みやすいように工夫して商品にしてくれていますが、渋く飲みにくいと感じるようでしたら、生姜をすって入れて飲むと比較的飲みやすくなりました。少量の牛乳と混ぜ合わせるのもアリです。もともとは紅茶用の品種ですので、紅茶と同じようなアレンジをしてあげると飲みやすくなるかと思います。
※ メチル化カテキンの量は、一番茶、二番茶、三番茶と、お茶の葉の摘み採る時期が遅くなるにつれて多く含まれています。三番茶のべにふうきが最も多く含まれることになりますが、その分だけしっかりと渋いかもしれません(苦笑)
まとめ
いかがでしたか。
世の中には様々な花粉症対策の商品があります。
どの商品も花粉症やアレルギーに対して有効に作用するでしょう。
その中でもお茶もアレルギーに対して効果があることが広く認知され、お茶を飲むことでイヤ~な時期を乗り越えていける人が一人でも増えれば、「お茶の人」として、これほどうれしいことはありません。
「お茶を飲む」という日本の風景が、いろんなところで見る事ができ、なおかつ日本人の元気の源になればいいなと願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば幸いです。
抗酸化作用について → https://singucha.com/component-antioxidant-effect/