猫の絵本を探しています。
おすすめの絵本があれば教えてほしい。
そんな疑問にお応えします。
『なまえのないねこ』を読むと、まちがいなく猫が好きになります。
登場する猫の表情はどれも豊かで個性的。
主人公の猫のしぐさには思わずグッときます。
ラストシーンの爽やかな感動をぜひ味わってください。
猫の絵本といえば『なまえのないねこ』がおすすめ。爽やかな感動です
今回おすすめする絵本はこちら
文 / 竹下文子
絵 / 町田尚子
発行 / 株式会社小峰書店
初版 / 2019年4月25日
読み聞かせの時間 / 約5分
おすすめのポイントは3つ
・猫の表情
・猫の名前
・猫も人も同じ
1つずつ解説していきます。
おすすめその① 猫の表情
『なまえのないねこ』ではたくさんの猫が登場します。
靴屋さんの「レオ」、本屋さんの「げんた」、八百屋さんの「チビ」などなど。
どの猫も個性的な表情をしており、それぞれ性格も違います。
猫でさえ「みんなちがう」のだから、「人はちがって当然だな」なんて感じたりもします。
主人公の「ねこ」には名前がなく、名前のある猫たちをうらやましく見ています。
猫のしぐさや表情が丁寧に描かれていて、主人公のねこが見上げている姿に心打たれてしまいます。
猫好きにはたまらない表情ですね。見事な描写です。
その他にも、本屋さんの場面やパン屋さんの場面など、風景のところどころに町田尚子さんの遊び心が感じ取れます。
なにが描かれているかわかりますか?
このような隠されたメッセージを見つけるのも絵本の楽しみ方のひとつですね。
おすすめその② 猫の名前
名前のない主人公の猫はお寺の猫から「じぶんで名前をつければいいじゃない。さがせばきっとみつかるよ」と教えてもらいます。
それから猫は名前を探しに街を歩きます。
いろんな名前を見つけますが、どれもちがうようです。
自分に合う名前がなかなか見つからず、ちょっぴり切なくなる感情が文章から伝わってきます。
たくさん探して見つからなくて、最後に猫はあることに気づきます。
たくさん探したから気づけたこと。
大切にしたい感情が文章に込められています。
おすすめその③ 猫も人も同じ
人間の潜在的な感情なのでしょうか。
『なまえのないねこ』を読んでいると「必要とし必要とされる」ことについて感じるものがあります。
絵本のラストシーンでは「安堵感」ともいえるようなホッとした感動もあります。
主人公の猫のしぐさが見事に描かれています。
まとめ
ちょっぴり泣けてくるストーリーの絵本。
最後のシーンでは、言葉では言い表せない感動が押し寄せてきます。
猫の描写や主人公のセリフから、自然と世界に入ってしまいます。
描かれている猫の「かわいい」という感想だけでなく、ぜひ猫のこころの動きを感じ取って、爽やかな感動を味わってください。
おすすめ絵本『なまえのないねこ』でした。